宮崎香蓮-p1.jpg 女優宮崎香 蓮(18)が、7月3日スタートのフジ系連続ドラマ「GTO」(火曜・後10時)で本格始動する。06年の「全日本国民的美少女コンテスト」をきっかけに デビューしたが、08年に映画「まぼろしの邪馬台国」で共演した吉永小百合(67)からの助言もあり地元の長崎で学業に専念。今春、吉永の母校でもある早 大に進学し芸能活動を再スタートさせた「平成の小百合」は、スポーツ報知のインタビューに「どんな役でも演じたい」と意欲を燃やした。

 「GTO」は、98年に反町隆史(38)が主演し、最高視聴率35・7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録した学園ドラマのリメーク。注目作で本 格始動する宮崎は「『GTO』のことは知っていたので、うれしかったです。放送当時は4歳。すぐにDVDを見て研究しました」。

 元ヤンキーの破天荒な教師・ 鬼塚英吉が、学級崩壊のクラスをハチャメチャなやり方で立て直していくストーリーに心をつかまれた。リメーク版に主演するEXILEのAKIRA(30) に対しても「スマートでクールな方だと思っていたけど、鬼塚役のAKIRAさんを見ると、ワイルドで熱くて鬼塚らしい」と信頼を寄せている。

 演じるのは、鬼塚の生徒で、しぐさや行動が鈍臭いことから「トロ子」とあだ名で呼ばれる劣等生・野村朋子。「キャラクターのある役がやりたかったのでうれしかった。優しくて思いやりのある女の子。そのあたりをうまく演じられたら」
宮崎香蓮25-1.jpg
 ストレートの黒髪と、意志の強そうな大きな瞳。見た目は古風だが、受け答えは明るく、屈託がない。06年の「美少女コンテスト」は黄金世代。審査員特別 賞の忽那汐里(19)、モデル部門賞の武井咲(18)ら同期の活躍に、宮崎は「焦り? ありましたよ~!!」と告白する。「なんだか取り残されてしまった ようで…。でも、私にしか経験できないことをしたかった」。長崎・島原高時代は、学校行事の実行委員を務めた。学業に専念することを決めたのは、吉永と共 演した「―邪馬台国」の出演がきっかけだ。

 

まぼろしの邪馬台国 [DVD]

新品価格
¥1,790から
(2012/6/17 03:40時点)


60年代後半、邪馬台国ブームを起こした原作者で全盲の歴史作家・宮崎康平さんと、その妻・和子さんの夫婦愛を描いた同作。竹中直人と吉永が夫妻役、香蓮は和子さんの少女時代を演じた。さだまさしの「関白宣言」のモデルになったともいわれる康平夫妻は宮崎の祖父母だ。

 「中2から中3にかけての撮影。小百合さんから『若いうちは、勉強しておいたほうがいいよ』と。だから、高校を卒業したときに、何の後悔もなかった」と言い切る。小学6年でデビューし、学業と女優業を両立させた大先輩の言葉は重みがあった。
宮崎香蓮20120616-
 吉永と同じ早大に進学。「女優さんとしてだけじゃなく、一人の女性としても尊敬できる方。お手紙で『この世界で一番大事なのはあいさつだよ』と。いつになっても、元気よく(あいさつを)したいですね」と心の支えにしている。

 中学時代、長崎の英語暗唱大会で2度入賞。早大では社会科学部に在籍する。「好きなのは英語の授業。大学生のうちに外国に行ってみたい」と学業もおろそかにしない。

 「学生生活と演技を両立させたい。この髪も、役作りのためならいつだってショートにできる。面白い役や個性の強い役、何でもやりたい。夢は、映画賞をとること」。「平成の小百合」が大きく羽ばたこうとしている。

 ◆宮崎 康平氏 早大卒業後の1940年、東宝映画へ脚本家として入社。46年に実家に戻り家業を継ぎ、同時に島原鉄道の常務取締役就任。50年に眼底 網膜炎で失明。58年に和子さんと結婚。67年に邪馬台国のルーツを探る「まぼろしの邪馬台国」を出版し、日本中に邪馬台国論争を巻き起こした。同作は和 子さんによる口述筆記で、夫婦で同年の吉川英治文化賞を受賞。80年3月16日、62歳で死去。

 ◆宮崎 香蓮(みやざき・かれん)1993年11月20日、長崎県生まれ。18歳。06年の全日本国民的美少女コンテストで演技部門賞を受賞し08年には映画「チェスト!」「まぼろしの邪馬台国」、NHK連続ドラマ「バッテリー」などに出演。10年、映画「育子からの手紙」で初主演。趣味はバレエ