今春、高校を卒業したばかりのシンガー・ソングライター、井手綾香(18)が初のフルアルバム「atelier」(ビクターエンタテインメント、3千円)を発売した。
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祖父でグラミー賞にもノミネートされたトロンボーン奏者、ビル・ワトラス(72)との共演も話題で、井手は「私の一つの大きな宝物」と自賛している。

 「私の作業部屋に足を踏み入れたような気になれるアルバムにしたかった」

 デビュー1年にしてようやく実現し、「アトリエ」と名付けた初のアルバムをこう説明する。作詞作曲はもちろん、選曲や曲順、ジャケット写真決めなど、すべてに時間をかけて作った。CMソングやドラマ主題歌などさまざまなタイアップのついた曲が多く、ベストアルバムと見まごうほどの豪華な内容だ。

 アルバムの中でひときわ大きな宝物は、祖父と共演した「ひだり手」。幼少の頃からあこがれの存在である祖父との共演はこれが初めて。もともとは「大切な人であるお母さんを思って書いた曲」だという。母のことを思いながら歌い、ピアノを演奏する自分とトロンボーンを吹く祖父。うれしさがこみ上げ、「血のつながり」を感じずにはいられなかったという。

 高校を卒業し、「現役女子高生」シンガー・ソングライターの看板がなくなった。人間・井手綾香として「私は私、といえる筋の通ったカッコイイ人間になりたい」と話す。

atelier(初回限定盤)(DVD付)

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