女優真木よう子(30)が、06年公開の「ベロニカは死ぬことにした」以来7年ぶりに映画に単独主演することになった。

「悪人」で知られる芥川賞作家吉田修一氏の小説を映画化した「さよなら渓谷」(大森立嗣監督、13年公開)で、真木は自らをレイプした男と結婚した女という難解な役を演じる。さよなら渓谷64夫役を大西信満(37)が演じ、鈴木杏(25)と大森南朋(40)が脇を固め、カンヌ国際映画祭出品を目指す。


 30歳になった真木が女優人生をかけて難役に挑む。


 真木が演じるかな子は、隣家で起きた幼児殺害事件の容疑者として逮捕された幼児の母親と夫(大 西)が不倫していたと証言。

その後、週刊誌記者(大森)の取材で、かな子は夫が過去に起こしたレイプ事件の被害者だと発覚する。

 撮影は8割、終了しているが、関係者によると、真木は憎しみと愛情のはざまで揺れ動くかな子を官能的かつ大胆に演じているという。


 真木は6月公開の「外事警察 その男に騙されるな」でも、警察の依頼で工作員の疑いがある韓国人の夫をスパイする妻という複雑な役を演じきった。 それでも、今回演じるかな子について「今まで演じてきた中で最も困難な役。もう少し若かったら私自身の精神が崩れていたと思うぐらい」と打ち明けた。

 そんな真木を大森監督は「心、技、体、全て兼ね備えた女優。他の人が演じることを想像できない。真木さんの代表作になると思う」と期待している。 真木も「幸せだと思えたのは絶大な信頼があったから。私はきっと一生、役者をやめられないのだろうと思いました」と決意を新たにした。



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